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有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(識別された課題への対応にあたって参考となる開示例集を含む)及び有価証券報告書レビューの実施
金融庁から有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等が発表されました。
(1)令和6年度 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項等
法令改正関係審査及び重点テーマ審査の結果、サステナビリティに関する考え方及び取組及びコーポレート・ガバナンスの状況等について、識別された主な課題として①サステナビリティ関連のガバナンスに関する記載がない又は不明瞭である、②サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別、評価及び管理するための過程の記載がない又は不明瞭である、③識別したサステナビリティ関連のリスク及び機会に対応する戦略並びに指標及び目標に関する記載がない又は不明瞭である、④サステナビリティ関連のリスク及び機会の記載がない又は不明瞭なため、サステナビリティに関する戦略並びに指標及び目標に関する記載が不明瞭である、⑤取締役会、会社が任意に設置する指名・報酬委員会、監査役会等の開催頻度、具体的な検討内容、出席状況等の記載がない、⑥政策保有株式の銘柄ごとの保有目的(保有目的が提出会社と当該株式の発行者との間の営業上の取引、業務上の提携その他これらに類する事項を目的とするものである場合には、当該事項の概要を含む)が具体的に記載されていない、⑦政策保有株式の銘柄ごとの保有目的が安定株主の確保にあるにもかかわらず、当該目的が記載されていない、⑧取締役会等における政策保有株式の保有の適否に関する検証についての開示と実態に乖離がある、といった点が挙げられています。
また、識別された課題への自主的な改善を促すために、参考となる開示例集も公表しています。
(2) 有価証券報告書レビューの実施について
令和7年度の有価証券報告書のレビューについては、以下の内容を実施することが発表されています。
1.法令改正等関係審査の主な調査項目
・重要な契約等の開示に関する調査項目
・政策保有株式及び純投資目的の株式の開示に関する調査項目
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価の範囲に関連した記載事項に関する調査項目
・株主総会前の適切な情報提供に関する調査項目
2.重点テーマ審査
・サステナビリティに関する企業の取組の開示
・コーポレート・ガバナンスに関する開示(政策保有株式関連の開示を含む)
そのほかに時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案した審査の実施を予定しています。
詳細は、金融庁の公式ウェブサイトでご確認いただけます。
有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(識別された課題への対応にあたって参考となる開示例集を含む)及び有価証券報告書レビューの実施について(令和7年度):金融庁